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エラボトックス の効果BLOG

エラボトックス の効果

初めまして、副院長の瑠香です。本日は美容分野でよく聞く小顔効果があると言うエラボトックス についてです。

まずエラボトックスとは何か?咬筋のボツリヌス製剤注入治療の事です。

咬筋は咀嚼筋の中でも噛み締めに直接作用する筋肉です。(下図の赤色がついている部分が咬筋です)

噛み締めと機能の不調和

噛み締める力が強いと、咬筋が発達してエラが張った輪郭になってしまうだけでなく、歯を悪くしてしまいます。

それでも天然の歯の場合は歯が移動してくれたり、たわんだりして力を逃してくれる働きが少しはありますが、治療して詰め物や被せ物をしている場合は、その詰め物や被せ物を壊してしまったり、歯を割ってしまうリスクが高くなります。インプラントの場合は壊れないためにさらに筋肉を発達させてしまいます。

また、咬筋自体にもダメージが出ることで下記の症状を起こします。

  1. 咬筋自体に痛みがでる
  2. 神経にエラーが起き頭痛や歯の痛みとして感じる

歯が痛いと思ったら筋肉の痛みだったと言うこともよくありますがそれを診断することは、知識がないと難しいのです。

噛み締めの原因

噛み締めの原因は

  1. ストレス:ストレスの中に噛み合わせの不調和が含まれます
  2. 中枢神経性の睡眠時の歯ぎしり:就寝時の歯ぎしりは中枢神経性の問題で起きてる場合、コントロールはマウスピースなどを使用します
  3. クセ:日常の癖は意識して直すしかありません
  4. 睡眠時無呼吸による睡眠時の歯ぎしり:医科と連携し呼吸改善を図ります

この場合は、ボツリヌス製剤注入治療で筋肉の働きをニュートラルにした状態で、噛み合わせの調整を行います。ボツリヌスの効果は半年ほどで切れてしまいますが、上記の場合ですと追加投与は必要なくなる場合がほとんどです。

症例写真の患者様は、他院で奥歯の治療を繰り返した結果、噛み合わせを悪くしてしまい、噛み締めが酷く、ボツリヌス製剤注入治療と前歯から奥歯までの包括的な咬合治療を同時に行いました。

半年後、咬筋自体が小さくなっただけでなく、その咬筋に栄養を与えている脂肪組織も痩せて小顔になり、その咬筋を支えていた首や背中もすっきりした印象になりました。

(ご本人いわく、体重は増えているというのには驚きました!!)

咬筋の力も正常範囲だったため、ボツリヌス製剤の追加投与は行わずに、定期検診へ移行となりました。

歯科医院でボツリヌス製剤注入治療を行うということは、原因を取り除く治療を行えるという事です。