さて、前回の内容の続きから早速いきましょう。
D:理想の咬合と現実
私たちの求める噛み合わせは
- 筋肉に負荷が最小限になる
- 顎関節に対する負荷が最小限になる
- 歯ぎしりをしたとしても歯を壊すような負荷を最小限にする
であり、歯牙の位置は
- 筋肉の力に対して調和が取れた位置
- 自浄性が一番高い位置
- 審美、機能的に最も適した位置
に配置すべきだと思います。
噛み合わせが悪いと筋肉に負荷がかかって顎の関節が崩壊していくという話をしましたが、ギリギリした時は前歯しかあたらないということも非常に重要です。
そんな論文、著書を載せておきます。
The Journal of Prosthetic Dentistry Volume 64, Issue 1, July 1990, Pages 62-73 Effect of bilateral asymmetric tooth clenching on load distribution at the mandibular condyles T.W.P. Korioth, B.Od., Cir. Dent. *, *, A.G. Hannam, B.D.S., Ph.D., F.D.S., R.C.S.
John Wright PSG Inc. Boston Bristol London 1982 Anterior Guidance. Robert L. Lee
AJ Prosthet Dent. 1979 Jan;41(1):35-9. Stress transfer to the mandible during anterior guidance and group function eccentric movements. Standlee JP, Caputo AA, Ralph JP.
次に歯の位置の話ですが・・・上の前歯ってなんで出っ歯の人もいれば内側に曲がっている人もいるんでしょうか?
それは舌と口唇の力の問題なんです。
もしも舌の力が大きければ歯は前に移動します。
もしも慢性鼻炎であれば口を開けてることが多いのでやはり歯は前に移動します。他にも下図のような歯の位置に筋肉が関係しています。
E:こんな人気をつけて!!
顎の関節がカクカクいう人→進行性の病気だから歯医者にすぐいこう!!
矯正した人→矯正後は噛み合わせがあわない人が大半。すぐ歯医者に行こう!!
奥歯いっぱい治療した人→噛み合わせが変化しないか経過を見る必要があります!!
歯が動いてきた人→歯の位置が不安定なサイン!!
無呼吸の人→顎の関節が緩くなりやすいため噛み合わせが変化したり顎の関節が変化しやすいです。
F:補足
この病院に矯正の先生を呼んだ理由は矯正を必要とする患者さんがこの世には95%くらいはいると思っているからです。さらに連携がとりづらいのも矯正なんです。矯正の病院に頼むのではなく矯正の先生と密に連絡が取れるようにしておりますので噛み合わせのチェックも常に行って噛み合わせの変化が起きにくいよう努めてまいります!!